【けんぶち絵本の里大賞受賞】『恋ちゃんのはじめての看取り』國森康弘 文・写真

北海道上川郡剣淵町にある「剣淵町絵本の館」で毎年選定される

「けんぶち絵本の里大賞」9784540112652恋ちゃん

輝く大賞に農山漁村文化協会(農文協)刊・
『いのちつぐ「みとりびと」』絵本の第1巻、
『恋ちゃんのはじめての看取り』國森康弘 文・写真 が選ばれました。

●けんぶち絵本の里大賞とは…

毎年8/1から9/30まで、けんぶち絵本の館にご来館された方から好きな絵本を投票していただいて選ばれるもの。

専門家の選考会とは、ひとあじ違う、身近で温かみのある賞です。

今回は第22回、295点の応募作品から選ばれたのは…

*大賞*
『恋ちゃんのはじめての看取り』國森康弘 文・写真(農文協)

*びばからす賞*
『まわるおすし』長谷川義史 作(ブロンズ新社)

『うまれてきてくれてありがとう』にしもとよう 文・黒井健 絵(童心社)
『ようちえん いやや』長谷川義史 作(童心社)

*アルパカ賞*
『ぼく、仮面ライダーになる!フォーゼ編』のぶみ 作(講談社)

でした。

大賞授賞式は、翌年2月〜3月の「絵本まつり」の中で行われるそうです。著者でフォトジャーナリストである國森康弘さんは、『いのちつぐ「みとりびと」』シリーズの続編も構想中です。
ご期待ください!

けんぶち絵本の館ってどんなところ?

フォトジャーナリスト國森康弘さんHP

『いのちつぐ「みとりびと」』シリーズ

第1巻「恋ちゃんはじめての看取り おおばあちゃんの死と向き合う」

琵琶湖の東側に開けた滋賀県東近江市。その山沿いにある甲津畑という集落に、
小学5年の恋ちゃんが大好きなおおばあちゃん、竹子さんと住んでいました。
おおばあちゃんは92歳。90歳を過ぎても毎日のように畑仕事をしてきたおおばあちゃんも、
急にからだが弱くなり、一週間ほど前からはふとんから出られなくなってしまいました。
元気になってほしいと恋ちゃんは毎日おおばあちゃんの手をにぎり、
うれしかったこと、悲しかったこと、いろんなことを話しかけました。
もっと、もっといっしょにいたかったけど…。

第2巻「月になったナミばあちゃん 「旅立ち」はふるさとで わが家で」

滋賀県の東の端にある君ケ畑という集落には、おじいちゃん、おばあちゃんがおおぜい暮らしています。ご近所さんやお医者さん、看護師さん、ヘルパーさんたちがかわるがわる訪問してくれます。
それも、これも、おたがいさま。助け、助けられ…。そうやってふるさとで過ごし、やがて看取られていきます。
看取りって?
大切な人が息を引き取るその「旅立ち」のとき、そばに寄りそい、感謝と別れを交わすことです。
ひとり暮らしの89歳、ナミばあちゃんも家族や地域の人たちに囲まれ、あたたかな看取りで旅立ったひとりでした。

第3巻「白衣をぬいだドクター花戸 暮らしの場でみんなと輪になって」

永源寺診療所は琵琶湖の東側に広がる、滋賀県東近江市(旧永源寺町)にあります。
永源寺地区のとくに東の方は、おじいちゃん、おばあちゃんがおおぜい住んでいるところ。
永源寺診療所の花戸貴司医師は、看護師さんやヘルパーさん、くすり屋さん、いろんな人たちと輪になって、毎日のように訪問診療、訪問ケアをしています。
がんなどの病気にかかった患者さん、難病を抱える少女、老衰で死を迎えている人……。
人びとが少しでも安心して、自分らしく、住みなれた場所で生活を続けられるよう支えてきました。
「ぼくの専門は、内科医でも小児科医でもなく永源寺」花戸医師のこの口ぐせは、どういう意味でしょうか。

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第4巻「いのちのバトンを受けとって 看取りは残される人のためにも」

人は「旅立ち」のとき、不思議な力を発揮することが少なくありません。愛する家族のいのちを救ったり、死んだだんなさんがお迎えに来たり、遠く離れて暮らす娘に会いに行ったり……。
看取りのし方は、人それぞれちがうでしょう。でも看取りによって「いのちのバトン」-その人がたくわえてきた生命力と愛情を受け取ることが出来るのはたしかです。
そう。看取りは、旅立つ人だけでなく、残され明日を生きる人にとっても、とても大切なことなのです。
「いのちのバトン」をしっかりとリレーした、あたたかな看取りや「旅立ち」のすがたを、滋賀の農村を舞台に9組の家族に見せてもらいます。

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