【受賞】『農協は地域に何ができるか』が2013年度JA賞を受賞

■JA全中は12月5日に、JAや協同組合運動に関する優れた著書・研究論文などを表彰する2013年度の「JA研究賞」を石田正昭氏の『農協は地域に何ができるか』(農文協 刊)に決定したと発表した。(日本農業新聞 12/6既報)

表彰式は20日に当ky峰大手町のJAビルで開かれる。

9784540092237農協は地域にシリーズ地域の再生第10巻
『農協は地域に何ができるか 農をつくる・地域くらしをつくる・JAをつくる』

■石田正昭(いしだまさあき)氏
1948年東京都生れ。東京大学大学院農学系研究科博士課程満期退学。農学博士。三重大学大学院生物資源学研究科教授を経て12年より同特認教授。専門は 地域農業論、協同組合論。第24回JA全国大会議案審議専門委員会委員、JA全中・生活活動研究会座長、同くらしの活動強化推進委員会委員、家の光文化賞 審査委員なども。

■内容 地域社会の発展なくして協同組合の発展はなく協同組合の発展なくして地域の発展もない。資本が地域を見捨てる今日、企業経営と社会的関心のバランスのとれた混合体としての農協の新たな役割を各地の事例もふまえ論述。

■目次より

●序章 農協は地域に何をすべきか
1.地域社会への関与
2.社会的経済の一員としての協同組合
3.地域社会に責任をもつ農協をめざして

<第1部 農をつくる>
●第1章 合併しないで合併効果を生み出すには-JAネットワーク十勝の事例
1.連帯と補完
2.ワンランクアップの産地づくりをめざして
3.JAネットワーク十勝の課題

●第2章 販路多角化で担い手をステップアップさせるには-JA甘楽富岡の事例
1.青果物流津の革新が意味するもの
2.生産者のステップアップシステム
3.青果物流通の革新を生みだしたもの

●第3章 事業:経営革新で水稲兼業農家を元気にするには-JA越前たけふの事例
1.生産者手取り最優先の米販売
2.自立した米穀営農経済事業をめざして
3.生産技術への統一へ

●第4章 技術革新で出荷組織を大きくするには-JAありだの事例
1.ミカン産地としてのありだ
2.共選共販組織の適正規模とその変化
3.光センサー活用上の課題

●第5章 農協と労協の連携で地域農業を活性化するには-食・農・環境による仕事おこしの事例
1.農協と労協の連携
2.美里ゆうき協同農場の設立と運営
3.新規就農支援に対するJAの課題

<第2部 地域くらしをつくる>
●第6章 信用・共済事業分離論を排するには
1.信用・共済事業分離論の問題点
2.総合農協にとって本当の問題は何か
3.協同組合らしさの徹底追求を

●第7章 信用・共済事業を生活文化事業の中核に据えるには-JA兵庫六甲の事例
1.くらしの活動による農協づくり
2.地域に根ざした協同組合とはどういうものか
3.総合農協の将来をさぐる

●第8章 農協の総合力で地域社会を活性化するには-JA三次の事例
1.農協の総合力を生みだすもの
2.組合員の力を引きだすには
3.地域社会の活性化に向けて

●第9章 農協間の姉妹提携で組織・事業を革新するには-JA紀の里・JAいわて花巻の事例
1.JA紀の里-元気な女性部
2.JAいわて花巻との姉妹提携
3.トップリーダーに求められる経営力(構想力)

●第10章 女性部パワーで地域社会を活性化するのは-JA静岡市・アグリロード美和の事例
1.女性が主役の農村版コミュニティ・ビジネスの展開
2.アグリロード美和の成立と発展
3.「大きな協同」と「小さな協同」の関係性づくり

<第3部 JAをつくる>
●第11章 支店を基点にJAをつくり変えるには
1.地域と農協支店の関係
2.支店協同活動はなぜ必要か
3.機能で農業集落は分けられない

●第12章 支店を地域の「ふれあい」の場とするには-JA山口中央の事例
1.中学校区を単位とする支店づくり
2.「地域のよりどころ」となる支店をめざして
3.コアとなる正組合員層の補充・拡大

●第13章 教育広報活動でJAをつくり変えるには-JA新ふくしま・JAなんすんの事例
1.情報の共有、認識の共有、理念の共有
2.教育広報活動でJAを変える
3.教育と共育

●第14章 JAを変革するトップをつくるには-JAあつぎ・JA東京むさしの事例
1.「偉大な素人」と「経営の専門家」
2.「夢ある未来へ」を合言葉に
3.「偉大な素人」をつくるには

●終章 農協は地域に何ができるか-総合力を生かして地域みんなの幸せづくり
1.社会的経済の一員としての農協
2.農協は誰のものか
3.地域のライフラインとしての農協の総合力
4.「意志論」にもとづく農協運動の方向づけ

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